42歳になってASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた私は「今になって何で診断を受けたの?」と聞かれることがよくあります。その度に上手く答えられない私は、もやもやしてしまうことも。
今回は、42年間も放置していた症状を今になって精神科で相談し、大人の発達障害のひとつASDと診断を受けることになったきっかけをまとめます。
あくまで私の経験談ですが、発達障害の検査を受けるか悩んでいる人が考えをまとめるためのヒントになれば幸いです。
きっかけ①:日常生活に限界を感じて大人の発達障害を疑う

私が大人の発達障害の診断を受けることになったきっかけを語るうえで欠かせないのが、診断は受けていないものの週1回の療育に通う6歳の息子の存在です。
静かで口数の少ない私に対して、とにかくおしゃべりで道行く知らない人に絡みまくる息子という対照的な親子。元気のよい息子の子育てと家事、仕事の両立は大変ですが、自分なりに頑張っていました。
しかし、昨年からは義理の母のお世話も必要に…。終わらない用事の数々に心が折れ、これまでになかったほど生活が荒れました。
あまりの状態にふと我に返り思ったのが「私が発達障害なのでは?」という考えです。
きっかけ②:大人の発達障害の診断で自分を知りたかった

子どものころからほとんどしゃべらず、友達を作ることもなく、結婚できたのも奇跡的な私。今の時代なら療育や支援級に通っていたことでしょう。
しかし、昭和生まれの私の子ども時代に発達障害は一般的ではなく、教師からいじめを受けることも。「頑固な変わり者」として教室の隅または保健室で過ごしていました。
物心がついてからは非常に生きにくい毎日だったので、大人の発達障害の診断が結果がどうであれ、自分のことをもっと知りたいという思いも非常に強かったです。
きっかけ③:大人の発達障害のセルフチェックの結果

ネットで見かけたセルフチェックをやってみるとADHD・ASDともに「特性を持っている可能性が高い」との結果が。
大人の発達障害をセルフチェックで診断することはできないとわかっているものの、自分の生きにくさの原因は「精神疾患というよりは発達障害なのかも?」という意識が強まりました。
何度かセルフチェックをしてみると必ず結果画面に「専門の相談窓口や医療機関に相談しましょう」と表示されることでも相談してみる気になれたのだと思います。
きっかけ④:フリーランスで検査の時間を作りやすかった

アルバイトをすることもありますが、「人と会いたくない」「上手くしゃべれない」ということで、基本的にはフリーランスとしてWebライターで収入を得ています。
そのため時間を作りやすいという点では恵まれた環境です。大人の発達障害の診断を受けるためには何度か病院に通う必要があるのですが、作業時間を調整してすぐに病院を予約しました。
また、フリーランスなので大人の発達障害と診断されても、仕事への影響を気にする必要もなかった点もありがたかったです。
大人の発達障害の診断を受けるきっかけは人それぞれ

私が大人の発達障害の診断を受けることになったきっかけについて書いてきましたが、きっかけは人によって異なるはずです。家族や周囲の人に検査をすすめられたり、医療機関の受診した際に指摘されたりすることもあるでしょう。
私は自分がASDであることを必要があれば伝えていますが、診断を受けたからと言って必ずしも周囲の人に自分の特性を伝える必要もないでしょう。
自分の特性を知ることで落ち込む人、グレーゾーンでもやもやする人がいることも知っていますが、私は子ども時代から気になっていた自分の特性を知ることで気持ちが少し安定した気がします。
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