大人の発達障害という言葉をよく耳にするようになり、もしかしたら自分は発達障害なんじゃないか?…と考える人も多いのではないでしょうか?
発達障害の診断は精神科や心療内科で受けられるのですが、これまで何とか生きてきて今更検査が必要なのかという思いもあるかもしれません。
今回は私自身が発達障害の診断を受けて感じたメリット・デメリットをまとめてみます。あくまで私の感じたことですので参考程度にご覧ください。
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発達障害の診断を受けて感じたメリットは?

私は日常生活での人とのコミュニケーションに困難を感じ、精神科を受診してWAIS-IVという知能検査を受けることになりました。その結果ASD(自閉スペクトラム症)と診断されたのですが、その際に感じたメリットをまとめていきます。
1. 自分を知ることができた

一番に感じたメリットは自分の苦手なこと得意なことがわかってきたことです。検査後も通院することで医師によるカウンセリングも受けながら自分を見つめなおしています。
例えば以前から物忘れが多いのでメモ帳にToDoリストを作って常時持ち歩く生活をしていた私。検査の結果、高めだった処理速度に対してワーキングメモリが低いために、日常生活での困難を感じやすいことがわかりました。
人によっては治療を受けて症状が緩和することもあるようですが、私の場合は治療できる内容ではないとのこと。とはいえ、自分を知ることでミスをした自分を必要以上に責めないようになりました。
2. 希望すれば支援が受けられる

ASDとの診断を受けて通院をはじめたのですが、自立支援医療として指定された病院や薬局での自己負担額を1割負担にしてもらえました。
しかし、主治医によると私が住んでいるのは田舎なので就労支援の環境があまり整っていないとのこと。環境が整っている地域では就労支援を受けて自分にあった仕事を見つけやすくなるそうです。
あとは初診日から1年6か月経過後に障害年金の申請ができるだろうとのお話でした。こちらは不支給が増えたと話題になっているので、あまり期待はせずに今も仕事を探しています。
発達障害の診断を受けて感じたデメリットは?

実は私にはASDの妹がいるのでとくに発達障害の検査自体にもまったく抵抗がなく、デメリットも感じていません。あまり参考にならないケースだと思われます。
診断にはかなり費用がかかるとネットで見ていたのですが、初診・検査・診断結果の説明で1万円弱でした。費用については症状や病院によっても異なるので、気になる場合は事前に確認しておきましょう。
また、発達障害の診断を受けることで生命保険や医療保険は入れるものが限られてしまうことにも注意してください。
大人の発達障害の診断に振り回されないことが大切

私も周りの人に迷惑をかけることなく、日常生活や仕事に困難を感じていなければ発達障害の診断を受けることもなかったでしょう。
周りからも「何で今更発達障害の診断を受けたの?」と言われることもありますが、コミュニケーションやスキンシップが苦手すぎるので、息子への影響が気になっての検査でした。
人によっては誤診ではないかと悩んだり、診断に納得いかなかったりというケースも聞きますが、私はWAIS-IVの数値を知れただけでもよかったです。今は発達障害は治るものではない自分の特性と知り、検査結果や診断は自分のことを知るヒントくらいに思えるようになりました。